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井戸のある土地は避けるべき?私が雲井町で経験した一件と、今だからわかる対応のすべて

  • 執筆者の写真: 石田敦也
    石田敦也
  • 5月11日
  • 読了時間: 5分

神戸市北区・鈴蘭台駅前ダイヤモンドコンサルティング‖不動産売却・相続


井戸



井戸のある土地を、買っていいものか売っていいものか。

 

ご相談を受けるたびに思うのですが、結論から言えば、適切な手順を踏めば井戸のある土地もごく普通の土地として活用できます。

 

しかも昨今は、井戸を埋めずに「災害井戸」として残すという選択肢もあります。

 

見方を変えれば、井戸付き物件はむしろメリットのある物件とも言えるのです。

 

今回は、私が以前、西宮市雲井町の土地を仲介したときの一件を交えて、井戸のある土地の扱い方をお話しします。

 

 

 

◯雲井町の土地、井戸を前にして悩んだ社長さん

 

 

今でこそ何でもインターネットやAIで調べられますが、私が雲井町の土地を仲介したのは、まだGoogleもなかった時代でした。

 

 

買主は、大阪で会社を経営されている社長さんでした。

 

 

立地も価格も気に入っておられたのですが、ひとつだけ気がかりがありました。

 

 

敷地の隅に、長く使われていない古い井戸が一つ残っていたのです。

 

 

「埋めてしまっていいものなんですかね」

 

「祟りのようなものはないんでしょうか」

 

 

社長さんはかなり悩まれ、私もどうお答えすべきか言葉に詰まりました。

 

 

ネットで「井戸 埋める」と検索することもできない時代です。

 

 

そこで私は、普段から付き合いのある工務店さんに相談し、現地で打ち合わせをすることにしました。

 

 

工務店の方は、井戸の埋め戻しを経験されている方でした。

 

 

井戸を埋める前にはお祓いをすること、息抜きのために竹を差し込むこと、廃材ではなくきれいな砂利と砂で埋めていくこと――。

 

 

一つひとつ、その理由とあわせて丁寧に教えてくれました。

 

 

その内容を私が社長さんにお伝えし、神主さんへのお祓い依頼から工事までの段取りを整理してご説明したところ、社長さんもようやく腑に落ちた表情になり、無事にご契約に至りました。

 

 

当時、現場の職人さんから直接教わったあの知識は、今も私の中にしっかりと残っています。

 

 

 

◯井戸を埋める手順

 

 

当時の経験と現在の実務を踏まえて、井戸を埋める一般的な手順を整理しておきます。

 

 

まず神主さんにお願いして「井戸埋立清祓(いどうめたてきよはらい)」を行います。

 

 

これは井戸に宿るとされる神様に感謝を伝え、土地を清めるための儀式です。

 

 

次に井戸の内部を清掃し、息抜き用の竹やパイプを差し込みます。

 

 

地下のガスを抜くためとも、神様が息をできるようにするためとも言われていますが、地域や宗派によって解釈はさまざまです。

 

 

最後に、きれいな砂利・石・砂で井戸を埋め戻していきます。

 

 

このとき廃材や瓦礫を入れることは絶対に避けます。

 

 

 

◯費用はどのくらいかかるのか

 

 

費用感もお伝えしておきます。

 

 

神主さんへのお祓いの初穂料が、おおむね5万円前後。

 

 

井戸の埋め戻しと枠の撤去工事で、15万円前後(深さや状況によって変動します)。

 

 

合計で20万円ほどが目安です。

 

 

ただし、建物の解体や新築工事を伴う場合は、その工事費に組み込む形で対応してもらえることが多く、単独で依頼するより割安に収まる傾向があります。

 

 

 

◯災害井戸として再利用する、という選択肢

 

 

最近では、井戸を埋めずに「災害井戸」として残す方も増えてきました。

 

 

神戸は阪神淡路大震災を経験した街です。

 

 

当時、断水が長く続き、トイレを流す水にも困った――そんな記憶を持つ方は少なくありません。

 

 

飲料水としては難しくても、トイレや洗い物に使える水源が自宅にあるというのは、災害時には本当に心強いものです。

 

 

メンテナンスを行えば、古い井戸でも再利用できる場合があります。

 

 

井戸の専門業者に一度状態を見てもらい、見積もりを取ってみるのもひとつの方法です。

 

 

かつては敬遠されがちだった井戸付き物件も、防災という視点から見れば、むしろ価値のある特徴と言えるかもしれません。

 

 

 

◯売買契約で気をつけたいこと

 

 

井戸の処理費用を、売主・買主どちらが負担するか――。

 

 

法律上の決まりはありません。

 

 

だからこそ、契約前にしっかり話し合い、誰がいくら負担するのかを書面に残しておくことが大切です。

 

 

また、お祓い当日は、売主・買主双方で立会われることをおすすめしています。

 

 

その土地の歴史にひとつの区切りをつける節目として、双方にとって意味のある時間になります。

 

 

宅地建物取引業者には、井戸の存在や処理状況を買主に告知する義務もあります。

 

 

埋め戻し済みの場合でも、いつ・どのように処理したのかをきちんと記録に残しておきましょう。

 

 写真なども撮っておくといいでしょう。


 

◯まとめ

 

 

井戸のある土地は、適切な手順で対応すれば何の問題もありません。

 

 

費用も20万円前後と、土地取引全体から見れば大きな金額ではないはずです。

 

 

そして「災害井戸として残す」という選択肢もある、と知ったうえで改めて見直してみると、井戸付き物件の見え方も変わってくるのではないでしょうか。

 

 

神戸市・芦屋市・西宮市で、井戸のある土地を相続された方、売却や購入をご検討中の方は、ダイヤモンドコンサルティングまでお気軽にご相談ください。

 

 

 

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【よくあるご質問】

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Q1. 井戸を埋めずに残しておくことはできますか?

 

可能です。むしろ災害時の水源として価値があります。

ただし定期的なメンテナンスは必要ですので、井戸の専門業者に一度状態を見てもらうことをおすすめします。

 

 

 

Q2. お祓いは必ず必要ですか?

 

法律や科学的な根拠があるわけではありません。

ただ、神戸でも井戸を埋める際にはお祓いを行うのが一般的で、地域の慣習として大切にされています。売主・買主双方の気持ちの整理という意味でも、行っておかれると安心です。

 

 

 

Q3. 井戸の存在は、買主に告知する義務がありますか?

 

はい、宅地建物取引業者には、井戸の存在や処理状況について買主に告知する義務があります。

埋め戻し済みの場合でも、いつ・どのように処理したかを伝えることが大切です。後々のトラブル防止のためにも、書面でしっかり記録に残しておきましょう。

 

 

 

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この記事を書いた人

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石田敦也/有限会社ダイヤモンドコンサルティング

 

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・相続診断士

 

 

神戸市・芦屋市・西宮市エリアで、賃貸管理・不動産売買・相続相談を行っています。

 

 

井戸のある土地の売買・相続は、地域の慣習と実務の両方を理解した専門家にご相談ください。




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