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🏡 マンション転売で本当に儲かる? 千代田区が“投機を抑える”ワケ

  • 執筆者の写真: 石田敦也
    石田敦也
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分


投機

✅ もう転売だけでは儲からない時代に? 千代田区が示した新しいメッセージ


昨日、東京都千代田区が大手不動産協会に対し、「新築マンションの短期転売を制限するよう求めた」というニュースがXで話題になっています。


具体的には、「購入から5年間は転売禁止」「同一人物による複数戸購入を制限」といった要請です。


「いよいよ本格的に規制が始まるのか?」と注目されていますが、実はこの動きの裏には、すでに存在している強力な税制のストッパーがあります。


そして今回の要請は、制度面というより、行政の姿勢表明としての意味合いが大きいと、僕は思っています。





💸 そもそも転売は税金でがっつり引かれる!儲けが残らない仕組みとは?


不動産には、「短期譲渡所得税」という税制があります。これは、購入から5年以内に売却すると、利益に対して約39.63%の税金がかかるというもの。


たとえば、1億2,000万円のマンションが1年で12%値上がりし、1億3,440万円で売れたとしましょう。一見、1,440万円の利益に見えますが、ここから約570万円が税金として引かれ、さらに仲介手数料(約450万円)、登記やその他諸費用(約200万円)を差し引くと…

なんと、実質の利益はわずか220万円程度。


つまり、これだけの高額取引をしても、短期で売ると“ほとんど旨みが残らない”のです。





🌍 それでも“買いあさる人たち”がいる理由とは? 海外マネーとスキームの実態


「そんなに儲からないなら、なぜ投機目的の購入が続いているの?」と思われるかもしれませんが、ここには別の要因が絡んでいます。


・海外の富裕層にとって、日本の不動産は割安に見える、税引き後でも「プラスになればOK」という超富裕層マインド・法人名義や親族名義を活用した複数戸購入スキーム


実際、東京の都心部では、完成前の新築物件に対し、外国人投資家が複数戸まとめて買う動きが増えており、これが価格の加熱につながっているのです。





🏛️ 厳しいルールじゃなく、住民のための“メッセージ”だった!


今回の千代田区の要請は、あくまで「業界団体へのお願い」。つまり、実効性というよりも、


  • 区民には「ちゃんと暮らす人のための街にしたい」

  • 国や都には「わたしたちは本気で取り組んでいます」

  • 投資家には「これからは“買って売るだけ”じゃ通用しませんよ」


という、メッセージの発信=アピール色の強い施策と言えます。


今後、この動きが他の自治体に波及すれば、不動産市場のバブル的な加熱にブレーキがかかる可能性もあります。





💬「じゃあ不動産投資はもう無理?」⇒いえ、チャンスもあります!


短期転売での利益は出しづらくなっていますが、逆に言えばこれは落ち着いた投資環境が整いつつあるとも言えます。


賃貸経営や長期保有での資産運用、相続対策と組み合わせた活用など、“住まい手”に寄り添った提案をできる会社・オーナーが選ばれる時代です。





📝 まとめ:投機から暮らしへ。不動産は今、“本当の価値”が問われている。


今回の千代田区の動きは、不動産取引を「投機」ではなく「暮らし」へと戻すためのひとつのアクションでしょう。


そしてそれは、税制の強化ではなく、姿勢で語るメッセージ


信頼される不動産会社、地域に根ざした事業者にとっては、こうした市場の健全化はむしろ追い風になります。


これからも、不動産の本質的な価値=「住む人のための資産」として、正しい情報と提案を続けていきたいですね。



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