お盆は家族の未来会議をしよう|相続・空き家・任意後見・財産整理の完全マニュアル
- 石田敦也

- 8月9日
- 読了時間: 3分

🏠 お盆にこそ読んでほしい
まだ元気な今だからできる、家族のための相続マニュアル
お盆は、家族が集まる年に数回のチャンス。だからこそ、いま話しておきたいテーマがあります。それが――「相続と実家のこれから」。
何も起きていない今だからこそ、落ち着いて話せる。将来、後悔しないために。トラブルを防ぐために。そんな家族会議のヒントを、不動産と相続のプロがやさしく解説します。
✅ STEP1|実家のこれから、どうする?
親が高齢になると、実家が空き家になるケースは少なくありません。そのときに、家族で話し合っておきたいのは、
誰が住む?誰が管理する?
売る?貸す?残しておく?
解体する?リフォームして使う?
さらに、いま住んでいるうちに売却すれば、「3,000万円の特別控除」が使える可能性も。これは、住んでいる間に売った方が節税になるという制度です。(引っ越してから1年以内も可)
「とりあえず様子見、」は、かえって損になることも。早めに方向性だけでも共有しておきましょう。
✅ STEP2|任意後見制度という「心の保険」
「まだ元気だし、後見人なんて必要ないよ」と思うかもしれません。でも、認知症になってしまってからでは、財産の売却や契約が一気に難しくなります。
そこで注目されているのが「任意後見制度」。将来、判断能力が落ちたときのために、信頼できる人をあらかじめ指定しておく制度です。
介護や医療、財産管理の未来の舵取りを、信頼のある人に託す――これこそ、家族を守る“準備力”です。
✅ STEP3|相続の方向性をざっくり共有
「うちは争うほどの財産はないよ」と思っていても、揉めるのは金額ではなく、気持ちです。
特に不動産は「分けにくい資産」。「兄が住むなら、妹には預金を、」といった配慮も必要になります。
大切なのは、「誰が」「何を」「どのくらい」を、ざっくりでいいので話しておくこと。さらに進められるなら、遺言や家族信託も視野に入れておくと、より安心です。
✅ STEP4|財産を「見える化」しよう
「何があるか、誰も知らなかった」では始まりません。まずは、親と一緒に、財産の棚卸しをしましょう。
不動産(土地・建物・登記名義)
預金口座や証券、保険
借金・ローン・連帯保証など
エンディングノートや、簡単なメモ・エクセルでもOK。あとで調べるより、今、本人と一緒に確認しておく方が100倍スムーズです。
✅ STEP5|遺産分割の「たたき台」を考えておく
最終的な分け方は、相続の時に決めればいい。でも、「どうするつもりだったのか?」を誰も知らないと、兄弟姉妹の関係が壊れてしまうこともあります。
遺言書があればベストですが、まずは「だいたいこんなイメージで考えてるよ」と、意思を伝えておくことが何より大切です。
✅ Q&A|こんなときは?
Q. 話しづらい雰囲気なんですが…→「お金の話」ではなく、「将来安心して暮らすための話」として切り出すと伝わりやすいです。
Q. 親が話を避けてしまう…→「いざというときに、私たちが困らないように」と、子世代からの“お願いスタンス”で話すと◎。
Q. どこに相談すればいいの?→不動産、相続、後見制度は、ひとりで抱え込まないで大丈夫。 地元の専門家に、早めに相談しておくと、いざという時に心強い味方になります!
🔚まとめ:話すのは“今”がベスト
何も起きていない今こそ、家族で話しておくチャンス。相続も、空き家も、介護も――すべては“人と人との心の整理”が大切です。
お盆のひとときを、家族の未来を考える「優しい時間」にしてみませんか?






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