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🏠 サラリーマン大家こそ身につけたい「投資して回収する」という経営の基本

  • 執筆者の写真: 石田敦也
    石田敦也
  • 11月22日
  • 読了時間: 4分


賃貸経営

― 給料が先に入る世界から、投資が先の世界へ ―


賃貸経営を始めたばかりのサラリーマン大家さんと話していると、共通する“思考のクセ”があります。それは、良い悪いの話ではなく、会社員という環境が長かったことで身についてしまった自然な思考です。


そのクセとは──「給料が先に入り、支出はあとから」という世界の常識。

しかし、賃貸経営はこの流れと真逆です。「投資が先で、利益はあと」この構造を理解できるかどうかで、10年後のキャッシュフローは大きく違ってきます。


今日は、この思考の逆転こそが賃貸経営の成功の肝である、という話をまとめます。



■ サラリーマンは「給料が先」の世界で生きている


会社員として働いていると、毎月決まった日に給料が振り込まれます。どんなに会社の業績が上下しても、よほどのことがない限り給料は同じ。

これは最高に安定した仕組みであり、安心感があります。


この先にお金が入る世界に長くいると…

  • できるだけ支出を減らしたい

  • 無駄はなくしたい

  • お金を使うのが怖い

  • 出すよりも残すことが大事

こういう傾向が強くなります。


これ自体は何も悪いことではありません。むしろ家計としては正解。堅実で尊重すべき価値観です。


ただし──賃貸経営においては、この家計の価値観が強く働きすぎると失敗の原因になることがあります。



■ 賃貸経営は「投資が先、回収はあと」というビジネスの世界


賃貸経営の基本構造は、会社員とはまったく逆です。

  • 先に修繕

  • 先に設備更新

  • 先にリフォーム

  • 先に原状回復

  • 先に退去立会い

  • 先に広告料

  • 先に修繕積立


つまり、先に支出する行為が利益を生むためのスタートライン。


給料のように働けば自動で入る世界ではなく、お金の使い方が利益をつくる世界です。

だからこそ、最初の一歩を踏み出せないサラリーマン大家さんは多い。


「壊れてから直せばいい」「最低限のリフォームでいい」「設備は使える間は使う」

この思考が出てくるのは、サラリーマンとしては正しい判断だからです。

でも、賃貸経営では逆効果になることが多い。



■ 壊れてから直せば高くつく時代に変わった


昔は「壊れてから直す」でも良かった。理由はシンプル。

  • 出張費が安い

  • 部材が安い

  • 職人さんがすぐ来る

  • 人件費が安い


しかし今は完全に逆。

  • 出張費は1回1万円以上

  • 部材は2〜3倍の価格

  • 職人さんが不足している

  • 廃盤の商品が多い

  • 緊急対応は割増追加料金


だから、壊れてから直すと修繕1回ごとのコストが跳ね上がる。

これこそ、サラリーマンの家計思考のままでは読めない新しい経営コスト構造なんです。



■ 「耐用年数」に基づく計画修繕は“投資回収マインド”の入口


賃貸経営が経営である以上、修繕はランダムではなく、予測できるものだと考える必要があります。


設備の寿命はある程度決まっていて、給湯器は10~13年エアコンは10~12年換気扇は7~10年水栓金具7~12年


これらを一覧にして、「いつ壊れるか」ではなく「いつ交換するか」を主導するのが大家の仕事。


つまり、設備に振り回されるか、設備をコントロールするかの違い。

この主導権の奪回こそが、投資回収マインドの第一歩です。



■ 投資回収マインドの中心は「将来の見える化」


耐用年数で計画を立てると、5年後に必要なお金10年後に必要なお金15年後に必要なお金が手帳のように読めます。


すると…

  • 修繕費の積立がしやすくなる

  • 退去後の急な出費に冷静でいられる

  • 融資返済と修繕をトータルで管理できる

  • 緊急対応ゼロで入居者満足度が上がる


こうして、利益の波が小さくなり、経営は安定します。

ここまで行けば支出が怖いは消え、投資が怖くない状態になります。

これはサラリーマン大家さんが一番乗り越えたい壁。



■ 結論


🧠 「給料先の世界」から「投資先の世界」への思考転換こそが、成功大家の条件


サラリーマンは、給料が先。でも賃貸経営は、投資が先。

このお金の流れる順番が全く違う。


だからこそ、賃貸経営はサラリーマンが初めて経験するお金を使って利益をつくる世界なんです。


そして、ここを理解できたサラリーマン大家さんは、間違いなく強くなります。


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