賃貸物件の契約で注意すること
- 石田敦也
- 3月29日
- 読了時間: 4分

【賃貸物件の契約をする前に】
賃貸物件を契約する際は、後々のトラブルを防ぐためにさまざまな点に注意する必要があります。契約内容をしっかり確認し、自分にとって不利な条件がないかを見極めましょう。以下に、契約時に注意すべきポイントを詳しく解説します。
1. 契約書の内容を確認する
賃貸契約書には、借主と貸主の義務や権利が詳細に記載されています。特に以下のポイントを確認しましょう。
契約期間と更新料:契約期間は通常「2年契約」が一般的ですが、短期間での解約に制約がある場合もあります。また、更新料が必要な物件もあるため、更新時の費用を確認しておきましょう。
違約金・解約予告期間:途中解約する際に違約金が発生する場合があります。特に「1年未満で退去する場合は家賃○ヶ月分の違約金」といった条件が付いていないか確認しましょう。また、解約予告は通常「1か月前」ですが、「2か月前」と定めている場合もあるため要注意です。
原状回復の条件:退去時の原状回復費用について、不当に高額な請求を受けることを防ぐために「原状回復義務」の内容を確認しましょう。国土交通省の「原状回復ガイドライン」に基づいた契約内容になっているかチェックすると安心です。
2. 初期費用の内訳を確認する
賃貸契約時には初期費用が発生します。以下の費用が妥当かどうか、事前に確認しましょう。
敷金・礼金:敷金は退去時の原状回復費用として預けるもので、返還される場合もあります。一方、礼金は大家に支払う謝礼金であり、基本的に返還されません。最近では「敷金・礼金ゼロ」の物件も増えていますが、その分、別の名目で高額な費用を請求されるケースもあるため注意が必要です。
鍵交換費用:前の入居者の鍵をそのまま使うのは防犯上好ましくないため、鍵交換費用が請求されることが一般的です。ただし、費用が高すぎないか確認し、必要があれば相場と比較して交渉しましょう。
火災保険料:火災保険への加入は必須ですが、不動産会社が指定する保険に加入しなければならないわけではありません。自分で安い保険を探して加入できるかどうかを確認しましょう。
3. 物件の条件や設備を確認する
実際に住み始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、内見時や契約前に以下の点をしっかり確認しましょう。
建物の設備:エレベーター、オートロック、駐輪場、ゴミ捨て場などの共用設備をチェックし、日常生活で不便がないか確認します。
部屋の状態:壁や床に傷や汚れがないか確認し、入居時に写真を撮っておくと、退去時のトラブルを防ぐのに役立ちます。
周辺環境:騒音、交通の便、買い物のしやすさなど、生活環境も確認しましょう。昼と夜で環境が異なる場合があるため、可能なら時間を変えて周辺をチェックするとよいです。また隣人の様子も聞ける範囲で確認するといいでしょう。
ネット環境Wi-Fiや光回線の導入状況を確認し、必要なら工事の可否を不動産会社に確認しておきましょう。
4. 特約条項の有無を確認する
契約書には「特約条項」が記載されている場合があり、内容によっては借主にとって不利になることがあります。例えば、以下のような特約には注意しましょう。
退去時に「ハウスクリーニング代○万円を借主が負担」と明記されている
通常の使用による経年劣化の修繕費用も借主が負担すると書かれている
ペット可の物件なのに「退去時に高額な消臭費用を請求する」特約がある
不明な点があれば契約前にしっかり確認し、納得できない場合は契約を見送るのも一つの選択肢です。
まとめ
賃貸物件の契約時には、契約内容や費用の詳細、物件の状態を十分に確認することが重要です。特に「原状回復の条件」や「特約条項」は慎重にチェックし、不明点があれば不動産会社に質問しましょう。交渉次第で条件を改善できる場合もあるため、積極的に確認・交渉を行うことで、より良い住環境を確保できます。
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