不動産投資と高齢入居者
- 石田敦也
- 2022年4月29日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年10月9日
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◆不動産投資と高齢入居者
「正直不動産」見ましたか?
いま結構人気のあるNHKのドラマです。
第四話に、どうしても事故物件に住みたいおばあさんが出てきましたね!
高齢者の賃貸住宅への入居が拒まれていることが、社会問題になっていますが、このことにスポットをあてていました。
不動産投資家の方には、とても参考になる内容だったので、要点を整理してみました。
◆高齢入居者が拒まれる理由
ドラマにもありましたが、高齢者のひとり入居について不動産会社や大家さんは否定的な対応です。
これが社会問題となっていることも、僕らは理解しています。
しかし、これには理由があります。
一番恐れているのは、室内での孤独死です。
孤独死が物件でおこると、大家さんの負担は高額になります。
発見が遅れると、壁床の下地まですべて取り換えることになります。
原状回復の工事だけでなく、お坊さんなどによる供養の費用もかかってきます。
また、保証人次第では遺品の処理にも大変な労力がかかってきます。
もう一つは、認知症の問題です。
入居時は問題がなくても、何年かして認知症になってしまうこともあるからです。
もし入居者が認知症になると、コミュニケーションが取れず大変なことになりますし、火災や事故の心配も出てきます。
この二つが高齢入居者が契約を拒まれる大きな理由となっています。
◆不動産投資での利点
ドラマでは主人公の山ピーが空室が多くなっていた大家さんに、「高齢の入居者をビジネスチャンスととらえてはいかがでしょうか?」と言っていました。
入居を拒まれている高齢者は多いので、これをチャンスととらえ、対策を講じて積極的に受け入れていく。
これはただのドラマのストーリーではなく、現実に賃貸経営で有効な策です。
特に物件が古くなってきた大家さんや、築古の比較的利回りの高い物件を購入しようと考えている方には、とても参考になると思います。
僕が管理をしている神戸市や西宮の古いアパートにも、高齢の入居者の方が多くいらっしゃいますが、経験から申し上げると、高齢者の方は転居が少ないです。
居住年数がとても長いのです。
と言うことは、仲介手数料などの募集費用やリフォーム費用が圧倒的に低くなると言うことです。
何人も入居者が入れ替わるより、同じ方に長く住んでもらったほうが、効率はいいのです。
◆人感センサーと連帯保証人
ではどうやって、孤独死と認知症の対策を講じるかです。
まず最初に言わせて頂くと、100%防ぐ方法はないと言うことも理解しておいて下さい。
想定外の事態になることもあり得ます。
これは地震などの自然災害と一緒です。
まずは人感センサー付きのIoT電球を物件の室内に設置することです。
トイレなどにこの電球をつけ、1日一回も使用がないと内蔵のSIMからスマホに連絡が入ります。
この商品の優れている点は、Wi-Fiや工事がいらないところです。
本体価格は10,780円程で、月額165円の費用が別途必要です。(2022年4月現在)
築古の賃料の低いアパートでも、十分運用が可能です。
また万が一に備え、孤独死の保険に加入しておくことも忘れないで下さい。
次に認知症対策についてです。
一人暮らしの高齢者が認知症になってしまうと、コミュニケーションが取れなくなって大変なことになります。
こうなると、一人暮らしは難しくなりますので、親族と連絡をとり介護施設などへの転居をお願いすることになります。
トラブルを起こし法的に賃貸契約が解除可能なケースでも、現実には一方的に退去させることはむずかしいです。
やはり連帯保証人の協力が必要となります。
現在の賃貸借契約書には、認知症を発症したケースの記載はないので、連帯保証人の理解を得るために特記事項として記載することも検討しておきましょう。
高齢者の認知症対策としては、連帯保証人を出来れば2名以上お願いし、症状が深刻になった場合は速やかに介護施設等に転居して頂くよう保証人に承諾をとっておくことが重要です。
◆まとめ
日本は2025年には、65歳以上の高齢者が30%となる超高齢化社会を迎えます。
現状はこの超高齢化社会に賃貸住宅制度が追いついていません。
ITの技術や法制度を整備して、官民ともに高齢者がスムーズに入居できる取り組みを始めています。
正直不動産の主人公が言っていたように、不動産投資家にとって高齢者賃貸は本当にビジネスチャンスです。
不動産投資と高齢入居者について、真剣に検討して見てはいかがでしょうか。
神戸市・芦屋市・西宮市で空室が多くなってきた大家さんは検討してみて下さい。
神戸市のマンション・アパートの入居者募集や賃貸管理のご相談はこちらからどうぞ。
この記事は宅地建物取引士のダイヤモンドコンサルティング石田敦也が作成しました。
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