不動産で現金を守る——1億円が5年で8,800万円に目減りしたインフレ時代の資産防衛
- 石田敦也

- 2 日前
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先に結論です。
現金の一部を、 賃料を生む実物資産へスライドさせる。
それだけで、 インフレ防衛と安定収入が 同時に手に入ります。
これは「増やす」話ではありません。 「守る」話です。
値上がり益やレバレッジで 資産を増やしたい方には向かない記事です。
コツコツ貯めた現金を守りたい方のために書きます。
■現金は、静かに目減りしている
根拠を示します。
総務省「消費者物価指数」(2020年基準・総合)によれば、 2020年を100とした指数は 2025年平均で112.2、 直近の2026年5月には113.5に達しています。
この5年余りで、物価は約13%上昇しました。
物価が13%上がるということは、 現金の購買力が13%落ちるということです。
2020年に1億円だった現金は、 金額こそ1億円のままですが、 買えるものの量で見れば 約8,800万円分に縮んでいます。
口座の残高は1円も減っていないのに、 実質的には1,200万円失っている。
これが「現金は安全資産」という 常識の落とし穴です。
■金利1.0%時代になっても、構図は変わらない
2026年6月、日銀は政策金利を 1.0%に引き上げました。 実に31年ぶりの水準です。
「ようやく預金にも金利がつく時代になった」 そう感じた方も多いと思います。
しかし冷静に見てください。 預金金利は上がったとはいえ、 物価の上昇にはまだ届いていません。
現金のままでは、 実質マイナスの構図は続きます。
■コロナが証明したこと
思い出してほしいのは、コロナ禍です。
株価は乱高下しました。 飲食店は閉まり、 テナントの撤退や賃料減額の相談が 現場に押し寄せました。
でも、住居の家賃は違いました。
人はどんな状況でも、住む場所を手放しません。 経済が止まったあの時期でさえ、 住居系の家賃は毎月、 淡々と入り続けたのです。
私は管理の現場でこれを見てきました。 賃料収入の防御力は、 理屈ではなく事実です。
■「投資」ではなく「スライド」
だから私は、 現金比率の高い方にこう提案しています。
新しく投資を始めるのではありません。 資産の置き場所を、一部だけ移すのです。
目減りしていく現金という置き場から、 毎月家賃という形で現金が戻ってくる 実物資産という置き場へ。
全額を動かす必要はまったくありません。 生活防衛資金と流動性は残したうえで、 「置きっぱなしになっている部分」だけを スライドさせる。
これなら攻めではなく、守りです。
■スライド先は、どこでもいいわけではない
ただし、条件があります。
守りの資産として機能するのは、 「不況でも人が住み続ける物件」だけです。
具体的には、 駅近であること。 テナントではなく住居系であること。 いざという時に売れる流動性があること。
利回りの数字だけで選ぶと、 守りのつもりが攻めになってしまいます。
神戸市・芦屋市・西宮市は、 京阪神への通勤圏として 住居需要が底堅いエリアです。
私はこのエリアで 管理と売買の両方をやっているからこそ、 「守れる物件」と「守れない物件」の差を 日々見ています。
■まとめ
現金は安全に見えて、 インフレ下では静かに目減りします。
一方、住居系の賃料収入は、 コロナ級の危機でも止まりませんでした。
増やさなくていい。 ただ、置き場所を見直す。
それが、現金比率の高い方にとっての 現実的なインフレ防衛策です。
出典:総務省「消費者物価指数」(2020年基準)
■この記事を書いた人
石田敦也 有限会社ダイヤモンドコンサルティング代表 宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/相続診断士 神戸市・芦屋市・西宮市で 賃貸管理・不動産売買・相続相談を行っています。


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