その物件、何歳まで管理しますか。大家を引退してREITで家賃を受け取るという選択
- 石田敦也

- 2 日前
- 読了時間: 5分

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【結論】
管理に疲れたなら、我慢して
持ち続けることだけが
選択肢ではありません。
5年を超えて保有した物件なら、
売却時の税率は約20%。
そして売却資金でREIT
(不動産投資信託)を買えば、
「不動産からの収入」は維持したまま、
夜中の電話から解放されます。
この記事は、賃貸経営に疲れ切った
大家さんに向けて書いています。
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■ 現場で見てきた「大家さんの消耗」
私は神戸・芦屋・西宮で賃貸管理と
売買の現場を走り回っています。
賃貸管理の大家さんから
相談を受けるとき、皆さんが
口にするのは利回りの話では
ありません。
深夜の水漏れ対応。
ゴミの分別問題。
退去のたびの原状回復交渉。
年々上がる修繕費。
「家賃は入るが、
心が休まる日がない」
これが現場のリアルです。
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■ 税金面のハードルは意外と低い
「売ったら税金でごっそり
取られるのでは」と心配される方が
多いのですが、実は逆です。
物件を5年超保有していれば、
売却益にかかる税率は
約20%(20.315%)。
そしてREITの分配金や売却益に
かかる税率も、同じ約20%です。
つまり長く持ってきた大家さんは、
現物からREITへ、同じ税率のまま
乗り換えられるのです。
しかも現在、REITの平均分配金
利回りは4%前後(執筆時点)。
株式の平均配当利回りが
2.5%前後ですから、収入源としては
悪くない水準です。
ここで大事なことを一つ。
現物の「表面利回り8%」は、
修繕費・管理料・税金・空室で
手残り4%を切ることが
珍しくありません。
一方、REITの4%はそうした
経費をすべて差し引いた後の
数字です。
表面利回りの高さに
未練を残す必要はありません。
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■ 正直に書きます。REITの弱点
いいことばかりではありません。
REITの価格は株式と
同じように動きます。
実際、数年前には金利上昇を
嫌って大きく下げた時期があり、
昨年は一転して大きく上昇しました。
それでも利回りが4%台を
保っているのは、物件の賃料収入が
伸びて、分配金そのものが
増えてきたからです。
とはいえ、金利がさらに上がれば
価格が下がるリスクは常にあります。
ただし、ここで大家さんだからこそ
わかる話をします。
REITの分配金の源泉は、
物件の「家賃収入」です。
そして家賃は、売買価格ほど
動きません。
景気が多少荒れても、入居中の
家賃が急に半分になったり
しないことは、大家であるあなたが
一番よくご存じのはずです。
価格は揺れても、分配金は
比較的安定している。
REITは得体の知れない
金融商品ではなく、
「家賃収入の仕組みだけを
取り出したもの」なのです。
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■ 向く人、向かない人
この乗り換えが向くのは、
「収入は欲しいが、現物の管理は
もういい」という方です。
逆に向かないのは次のような方です。
まず、値上がり益を狙う方。
REITは利益のほとんどを
分配してしまう仕組みなので、
物件を買い増すたびに「増資」で
お金を集めます。
増資のたびに1口あたりの価値が
薄まり、価格は下がりがちです。
値上がり期待で買うと、
何度も裏切られます。
REITは分配金を受け取るための
器であって、転売益の道具では
ありません。
それは現物の不動産でも
同じことです。
次に、相続対策が主な目的の方。
現物には相続税評価を下げる
効果がありますが、REITは
ほぼ時価のまま評価されます。
なお「管理会社に任せれば
楽になる」と思われがちですが、
管理業を営む私が正直に言います。
任せても、電話はなくなりません。
深夜の一次対応は管理会社が
引き受けますが、修繕にいくら
かけるか、家賃を下げるか、
滞納にどう対応するか。
お金の判断を迫る電話は、最後まで
大家さんにかかり続けます。
物件を持つ限り、
決めるのはあなたです。
その判断ごと降りられるのが、
売却という選択肢です。
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■ 年齢を重ねた大家さんへ。
「しまいやすい資産」という考え方
最後に、もう一つの視点を。
現物の不動産は、処分に時間が
かかる資産です。
売ると決めてから引き渡しまで
数ヶ月。
相続が起きれば、一棟の物件は
簡単には分けられません。
認知症になれば、売ること自体が
難しくなります。
一方、REITは証券口座の中の
資産です。
口数で公平に分けられ、
必要になればクリック一つで
換金できます。
相続税の評価では現物に
軍配が上がりますが、
「分けやすさ」「処分のしやすさ」では
REITに軍配が上がります。
家賃収入に代わる分配金を
受け取りながら、資産を次の世代へ
渡しやすい形に整えておく。
これも立派な出口戦略だと、
私は考えています。
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■ どの道を選ぶにも、出発点は同じ
売って乗り換えるか。
持ち続けるか。
少しずつ整理するか。
正解は、ご家族の事情と
体力次第で変わります。
ただ、どの道を選ぶにも
出発点は一つです。
いま物件がいくらなのか、
その数字を知ること。
売り急ぐ必要はありません。
数字を知ってから悩むほうが、
ずっと健全です。
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【よくあるご質問】
Q1. 今売ると税金はいくら
かかりますか?
A. 保有5年超なら売却益の約20%、
5年以下なら約39%です。
保有期間の数え方には注意点が
あるので、売却前に必ず
ご確認ください。
Q2. 昔の購入価格が
わからない場合は?
A. 取得費が不明だと
「売却額の5%」で計算され、
税金が大きく増えることが
あります。当時の契約書や通帳など、
手がかりを一緒に探しましょう。
Q3. REITはどこで買えますか?
A. 証券会社の口座があれば、
株式と同じように数万円から
購入できます。NISA口座を使えば
分配金を非課税にすることも
可能です。
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【著者】
石田敦也
有限会社ダイヤモンドコンサルティング
宅地建物取引士
賃貸不動産経営管理士
相続診断士
対応エリア:神戸市・芦屋市・西宮市
【免責事項】
・税務の取り扱いは個別の事情により
異なります。実行前に必ず税理士等の
専門家にご相談ください。
・記事中の利回り等の市場データは
執筆時点のものであり、変動します。
(出典:不動産証券化協会 J-REIT.jp)
・本記事は情報提供を目的としており、
特定の金融商品の勧誘・投資助言を
目的とするものではありません。
投資判断はご自身の責任で
お願いいたします。


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